愛知工科大学 工学部

宇宙「バカ」の挑戦2012 STELAがARLISSに再挑戦

STELA(宇宙技術研究部)がARLISSに再挑戦

STELA(宇宙技術研究部)が、昨年に引き続き、アメリカネバダ州のブラックロック砂漠で行われた、超小型人工衛星CanSat のサブオービタル(大気圏内)打ちあげ実証実験「ARLISS(A Rocket Launch for International Student Satellites)」のローバ実走コンペティションに参加しました。今回は、卒業研究を兼ねた4年生チームと、2年生チームの「2チーム」が参加。
結果「6位」「7位」と大健闘の結果を残しました。

宇宙「バカ」の挑戦

今回のARLISS(A Rocket Launch for International Student Satellites)」は、STELA(宇宙技術研究部)にとっては、昨年に引き続いての参加となりました。前回は「挑戦」という意味あいが色濃かったのですが、今回は「結果」を残すという意気込みで参加。STELAⅠ(4年生チーム)が7位、STELAⅡ(2年生チーム)が6位と大健闘の結果となりました。


Knowledge and experience which were inherited, And more受け継がれた知識と経験、そして・・・

二輪型ローバー

ローバは、前大会で先輩が制作した「キャタピラ式ローバ」ではなく、ARLISSにおいて最も有用とされる「2輪型ローバ」を新規に制作することになりました。
情報やソフトウェア、基盤などは先輩からの財産を引き継ぐことが可能でしたが、目標は「結果」を残すこと。それは、前回成し遂げれなかったSTELAの悲願であり、そのための方法論はあくまで想像の範囲でしかありませんでした。だからこそ、両チームとも先輩方から受け継いだ知識と経験をもとに、新たに機構や素材に「カーボンFRP」を採用するなどの工夫を加えました。今大会は、前回とは違う「新たな挑戦」を経て、結果を残すことができました。

前回のローバと今回のローバ

今回の結果

結果

注:制御履歴が認められた記録は○、それ以外は×、-は提出できなかった場合を示す。

About a ARLISSARLISSについて

ARLISS(A Rocket Launch for International Student Satellites)」は、アメリカネバダ州のブラックロック砂漠にて行われた、超小型人工衛星CanSatのサブオービタル(大気圏内)打ちあげ実証実験。この実験はUNISECがアマチュアロケットグループ「エアロパック」の協力のもとで、日米の大学が製作した衛星の打ちあげを行います。
また、ロケットから放出された小さな衛星やローバが、目的地に自律的に降りる/走ることを 競うカムバックコンペティションも開催しています。

STELA(宇宙技術研究部)は、このカムバックコンペティションに参加しました。

UNISEC・・・大学宇宙工学コンソーシアム(University Space Engineering Consortium, UNISEC)

About a Rover「ローバ」ってどんなもの?

写真:ARLISSで一般的な2輪タイプのローバ

写真:ARLISSで一般的な2輪タイプのローバ

ローバ(Rover)とは、宇宙探査を行う際に使われる、自分で考えて走行する自律型無人探査機のことです。
今まで、ローバは月や火星に送られ、人では探査できない場所での画像撮影や鉱石採取などのさまざまな活動を行ってきました。また、地球外での活動をリモート操作で行うため、想像を超えるさまざまな環境に耐えうるための研究が、各専門機関や大学などで行われています。


The locus of activity両チームの活動の軌跡

STELAⅠ機構を補う、類まれなデザイン性のローバ

ホイール部が盛り上がった形状は、デザイン性だけでなく、着陸時の衝撃分散や安定性を高める役割も兼ね備えています。


The challenge by only two personsたった2人の挑戦

電子制御・ロボット工学科
杉山 翔哉さん

機体構造を担当

電子制御・ロボット工学科
西谷 孝純さん

ソフトウエア関係を担当

STELAⅠは、卒業研究を兼ねた4年生の西谷さんと杉山さんの2人だけのチーム。人手不足という最大の問題を抱えながら、類まれなアイデアとデザイン、そして、上級生としての「プライド」で今回の開発を乗り切ることができました。


こだわること、それがモチベーションの源

2人だけだからといって、手を抜くことは全く考えてません。杉山さんが得意なデザインにこだわり、それを基に機構を考え、西谷さんが実際に基盤制作やソフトウェアをプログラミングするという「得意分野で分業」したことでクオリティーを高めました。


「国内審査」までが大きな山でした

コンペティションに参加するためには、国内でビデオ審査があり、審査を通過できなければ参加できません。そして、審査には期限があり、時間との戦いが一番の大きな山でした。徹夜作業も続きましたが、何とか期限内に審査を通過できました。


アイデアが裏目に出ることも・・・

落下の際に使うパラシュートは、市販の「傘」の布地を利用して自作したんです。安価でいいアイデアだなと思ったんですが、落下時の風が思ったより強くて・・・、1回目の打ち上げの時にどこかへ飛ばされてしまって、ローバはそのまま自由落下。部品も一部無くなってしまい、途方にくれる始末...
しかし、ローバは無事でした!これはホイール部の形状が、着地時の衝撃をうまく逃してくれたからです。設計をこだわった結果が効を奏しました!!


2回目の打ち上げも「アイデア」で乗り切る!

2回目の打ち上げには市販のパラシュートに付け替えました。付け方を工夫し、紛失した部品は手持ちのプラスチック製ファイルを代用。その場で急遽加工して再チャレンジしました。
その結果、7位という結果を残すことができました!寝不足の中で頭をフル回転したということもあり、ものすごくエキサイティングでした!

STELAⅡ出場チーム中、「最軽量」のローバ

今回のコンペティションに参加したローバでは最軽量の800g。素材と機構を熟慮した結果、実現することができました。


The team which feels new breath新たな息吹を感じるチーム

電子制御・ロボット工学科
川口 達央さん

基盤製作を担当

電子制御・ロボット工学科
安竹 広明さん

機体構造を担当

電子制御・ロボット工学科
守川 本晟さん

パラシュートを担当

STELAⅡは2年生の複合チーム。川口さんをリーダに据えて、安竹さんと守川さんを加えた3人を中心に10数名で製作に取り組みました。そこで得られたのは結果だけではなく、チームとしてプロジェクトを成功させるという経験でした。


「チームワーク」という難しさを乗り越えて

先輩達より知識や技術の劣る僕たちは、プロジェクトを成功させるためにメンバーの得意分野を結集することにしました。しかし、人数が増えるほど意見もなかなかまとまらず、浮き上がってきたのは各パートを担当する人間同士のプライドのぶつかりあいでした。
そこで考えたのがチーム内の役割分担とその意思決定のプロセスの明確化です。各パートの制作チームを細分化し、基本的な意思決定は各パートのリーダーに任せる、そして、その各パートを全体でまとめる役割を主要メンバーが行うというシステムを導入することで、問題をクリアしていきました。


個性が積み重なって得たのは「軽量化」

意思決定のプロセスがうまく機能して、チームがまとまったことでローバのクオリティーも上がりました。素材や機構にもこだわった結果、出場チーム中最軽量のローバが完成しました。


アメリカへの道のりにもトラブルが・・・

実は、製作以外にもトラブルがありまして・・・。
開催地のアメリカに向かう空港で、係の人のミス(!?)があり、メンバーが予定の飛行機に乗れず最終便までキャンセル待ちに。危うくコンペティションに参加できなくなるところでした・・・(笑)


マシントラブルも乗り越えての結果!

打ち上げの際には、車輪のベアリングに不具合が出たり、GPS基盤が剥がれてしまって、誤差が出たりと、トラブルもありましたが、結果として6位という順位で終わることができました!そしてこれが終わりではなく、来年以降に繋げるための糧としても良い経験ができました!


教員からの総括Generalization

「学生自身がこのような工学技術を屈指した宇宙ロボットを試行錯誤しながらも実用に近いものまで製作し、国際的な大会に挑戦する姿はすばらしいものがあります。大会最後の英語によるプレゼンテーションもしっかりこなしました。
学生時代に熱意と目標を持って取り組めば、必ず自分の夢の実現を獲得できることを示してくれたと思います。このことは、教員としても大変うれしいことです。これからもしっかりサポートしていきます。」



気になった方は、まず資料請求しよう!

コンテンツサイトマップ -

PAGE TOP