愛知工科大学 工学部

機械システム工学科 山本研究室

Lab. 機械システム工学科 山本研究室

機械材料の動的変形と強さ特性の基礎研究・機械システム工学科「山本研究室」

衝突や衝撃による耐久性を研究し、材料と構造関係を紐解く。

奥山先生(想像力を働かせてくださいね。)

山本先生からの問題

同じ金属部品に同じ荷重をかけるとき、『瞬間的に荷重をかけたとき』と、『ゆっくりと荷重をかけたとき』とで、金属の変形ぐあいは同じだと思いますか?それとも異なると思いますか?
  • 同じ
  • 異なる

答えは、(2)異なるが正解です。
自動車・電車・自転車、洗濯機や冷蔵庫など、機械構造部材に使われる材料の性格は、ゆっくり荷重がかかる場合と動的・衝撃的に荷重がかかる場合とでは、同じ材料でも負荷スピードによって材料の性質(抵抗力や変形の程度)が変化することが多いです。
山本研究室では、車など各種機械に使用される材料の動的強さと変形特性に関連した研究し、ものづくりにおける強さ設計や衝撃吸収設計の一役を担っております。

機械材料の動的変形と強さ特性の基礎研究

各種の機械材料や機械構造に働く力は、ゆっくり作用する場合だけでなく、動的・衝撃的に働く場合も少なくありません。ゆっくり荷重がかかるときには粘土のように大きく変形する延性的な機械材料でも、高速・衝撃的な荷重がかかると、チョークや煎餅のように変形しにくい脆性的な性質に変わる傾向があります。
研究室の最新装置「検力ブロック式高速材料試験機」や「加速式衝撃圧縮試験装置」を使用して、機械材料の動的強さと変形特性を正確に系統的に調べ、得られた結果を整理して負荷速度と材料の強さ、および変形の関係を明らかにして、ものづくりにおける強さ設計や衝撃吸収設計などの数値シミュレーションが高精度でできるようにするための研究も行っています。
例えば、車が万一衝突し衝撃的な荷重が加わる場合でも、高速負荷時において変形しやすい材料を使ってクッションの役目をさせ、乗員に与えるダメージを最小限にする衝撃吸収設計に役立てることもできます。また、機械構造物各部の使用環境にあった最適な材料選定や部品加工の加工速度の限界などを見極めることもできます。

加速式衝撃圧縮試験装置による実験後の試験片です。

静的から動的・衝撃的な荷重下における機械材料の強さや伸びを調べることができる最新の検力ブロック式高速材料試験機です。

加速式衝撃圧縮試験装置です。(時速約70kmまでの負荷速度で圧縮試験が可能)


本学工学部および自動車短期大学の先生方の協力も得て進めている、
おもな研究テーマについて紹介します。

研究テーマ1. 自動車材料の動的強度・変形特性と汎用非線形動的解析コード用実用構成モデルに関する研究

検力ブロック式高速材料試験機で使用される精密加工された試験片です。

実験用金属を両端から引っ張って、金属の引張応力-ひずみ曲線を調べます。写真では、実験後試験片が切れています。

自動車の衝突時や構造部材などの実際の成形・加工時の変形速度(通常、ひずみ速度で表示します)は、通常使用されている材料試験機での変形速度よりもはるかに速く、そして、材料や構造部材の強さや変形特性は、変形速度(ひずみ速度)の大小によって変化する機械材料が多くあります。
このため実際の変形速度に対応した、広いひずみ速度域における材料の動的強度や変形特性を求めることが重要となります。近年、わが国で開発された全く新しいタイプの検力ブロック式高速材料試験機を用いることにより、この広いひずみ速度域(10-3~103s-1:1mの棒を例にすれば、一端を固定し他端を毎秒1mmで引っ張る静的な変形速度から、毎秒1,000mで引っ張る衝撃的な変形速度まで:実際の試験には、精密に加工された平行部長さ5mmの小さな試験片を使用します)における各種機械材料の引張応力-ひずみ曲線を高精度で求めています。
そして、自動車や電車の衝突時や実際の機械部品などの成形・加工時の変形速度に対応した広いひずみ速度域で、かつ真破断ひずみに至る全ひずみ領域における各種機械用材料の動的強度と変形特性を明らかにする研究を行っています。

また、これらの研究結果を整理して、衝突解析や各種部材の成形などの動的数値シミュレーションに有効な、広いひずみ速度域にわたって適用できる実用構成モデルの開発改良も行っています。

研究テーマ2.自動車用構造・部材の衝撃座屈・動的強度に関する研究

自動車や電車などの衝突安全技術の高度化を図るための基礎研究として、各種構造部材の動的強度・衝撃座屈試験が必要となります。そのため、精度の良い実験データが得られる加速式衝撃圧縮試験装置(時速約70kmまでの負荷速度で圧縮試験が可能)を使用して、車などの衝突時にエンジンルームやトランクルームなどが適度に潰れて乗員の安全性を高める構造にするために必要な研究を進めています。

鋼・アルミ・プラスチック円筒部材の衝撃座屈特性の研究を行い、円筒部材の形状・大きさと衝撃座屈モード、および衝撃エネルギー吸収特性との関係を調べています。また、自動車用構造部材(溝形鋼など)の動的圧縮挙動についての実験も行う予定です。

鋼・アルミ・プラスチック円筒部材の衝撃を加えたときのひずみをチェックします。

実験後の円筒部材です。上から衝撃を加えられた円筒部材は、しわ状に変形します。

山本先生が指差すあたりに、円筒部材をセットします。

上から矢印の方向に機械が衝撃を加えます。加速式衝撃圧縮試験装置は、時速約70kmまでの負荷速度で圧縮試験が可能です。

研究テーマ3.衝突端力検出法の開発研究

車の衝突時に発生する衝撃力の時間的変化の状況を、十分な精度で検出して、そのデータを車の衝突解析やダミーの損傷実験などに反映させることが重要となります。そのため実車衝突試験における衝突時の衝撃力を正確に計測するための新しいタイプの特殊検力構造体を設計し、その6分の1の縮小モデルを製作して研究しています。

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