愛知工科大学 工学部

振動工学

振動工学人間生活の安心・安全のための、ブレない研究

実際に地震が起きた際、高層ビルは地面が揺れるよりも頂上部分が大きく揺れます。この揺れを振り子などによって相殺する技術を「制振」といいます。ここで使われる装置をダイナミックダンパやチューンドマスダンパといいますが、当研究室は模型などを利用し、大きな力が加わったときなど、さまざまな条件下における制振効果の変化について研究しています。自動車のエンジンや工場のライン、さまざまな家電製品など、私たちの身のまわりには揺れるものが溢れています。制振技術は、生産性の向上や騒音対策、製品の長寿命化のために重要な貢献ができるはずです。そのほか、永久磁石と回転体のジャイロ効果を利用したエネルギー貯蓄用システムの研究など、社会生活で発生するさまざまなエネルギーを制御・利用し、人間の安全・安心な生活に貢献するための研究を行っています。




  • リニア移動テーブル実験装置。ロボットアームを模擬した「はり」を複数つけ、高速で移動したとき、振動が残らずにぴたりと止まる条件を探します。


  • 振動を観察するための高速度撮影装置。研究のためには「見える」ということがとても重要です。


  • 磁気で浮上したまま回転するコマ。摩擦による損失がない、ということは、さまざまなエネルギーを回転エネルギーとして貯蔵できるのではないか。という発想から、この原理を利用した装置の実用化を目指しています。

ダイナミックダンパの非線形振動特性

各種機械や高層建築構造物に使用されている制振装置の一種にダイナミックダンパがあります。このダンパが非線形特性をもつ場合に発生する非線形振動について、理論的・実験的に調べ、制振効果の検討を行います。


ダイナミックダンパ(有り)



ダイナミックダンパ(無し)



ダイナミックダンパの非線形振動特性(動画の解説)

高層ビルを模擬した実験装置の下部を加振器で揺らしているところです。ダイナミックダンパは左の動画の上部に取り付けられた振り子で、これがある場合とない場合(右の動画)では振動の大きさが大きく異なることが分かります。

柔軟構造物の高速制振位置決め制御

高速性のため軽量化されたロボットアームは柔軟でたわみやすい性質をもっており、位置決め時に発生する残留振動が問題となります。この残留振動を低減する加速度パターンを提案し、その効果を理論と実験によって検証しています。

位置決め(残留振動あり)



位置決め(残留振動なし)



柔軟構造物の高速制振位置決め制御(動画の解説)

画面中の縦の棒がロボットアームを模擬したものです。何も考慮せずにこれを平行移動させると、左の動画のように静止時に大きな振動が発生しますが、移動するときの加速度パターンがある条件を満たしている場合は、右の動画のように振動を発生させることなく静止させることができます。

エネルギー貯蔵用フライホイールの開発

永久磁石の反発力と回転体のジャイロ効果を利用した磁気浮上コマという玩具があります。これを大型化し、エネルギー貯蔵用フライホイールとして実用的な利用を可能とするための基礎研究を理論的・実験的に行っています。

フライホイール(玩具)



フライホイール1



フライホイール2



フライホイール3



エネルギー貯蔵用フライホイールの開発(動画の解説)

左上は、玩具として発売されている磁気浮上コマです。浮上させる質量を増大させようとしたとき、単にこれらの磁石を拡大するだけでは上手く浮上させることはできません。磁石の大きさやコマに取り付ける重りの位置など様々な条件を検討し、なるべく大きなコマが浮上できるような研究をしています。これまでに玩具のコマの質量(約25g)の10倍以上の質量(約280g)の浮上に成功しています(右下の動画)。

村上新教授

専門分野

機械力学/振動工学

経歴

名古屋工業大学/島根大学

メッセージ

高校では無味乾燥に思えた数学や物理が、大学では実際の「もの」につながります。
そのおもしろさを体感してください。


コンテンツサイトマップ -

PAGE TOP