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完全ノータッチ式体温計を製作 ~市販品を近接自動計測化に~

完全ノータッチ式体温計を製作

完全ノータッチ式体温計を製作(YouTube)

コロナ禍初期には高価であった市販の非接触型体温計も、最近は安価になってきたことから多くの人が利用するようになりました。しかしながら、非接触型とありながらセンサ部だけが体に非接触触であり、計測の際に本体を握ったり、計測ボタンを押す必要があることから、複数の人が使い回しする場合は、感染リスクが危惧されています。もちろん、サーモカメラによる完全な非接触体温計は市販されていますが、極めて高価であり、随所に設置することは難しいのが現状です。そこで、市販の低価格な非接触型体温計を完全にノータッチで自動計測できるように改良したのが、電子ロボット工学科4年生で舘山研究室の堀野流聖さんと小川隼弥さん。

授業で学んだロボット技術やIoT技術に精通した2人は、市販の体温計の計測用押しボタンスイッチを赤外線距離センサによる非接触スイッチ回路に変更するとともに、サーモセンサ部と反対側にあった液晶表示部を同一面上に配置できるように反転させ、プラスチック製鉛筆箱(100円ショップ品)に穴あけ加工を施し、コンパクトに設置できるように配慮しました。設計した回路図をもとに電子回路部はあっという間に完成しましたが、ケース部の穴あけ加工には多少手間どいました。しかし、ヒートカッタとルータを駆使し、部材の固定にグルーガンを使うことで製作時間の短縮化も図りました。

製作当初は電池式駆動でしたが、電池の消耗による電池交換を不要とするため、AC電源からのDCアダプタで電源供給に変更できるように、本体底部にDCプラグを追加する改良を加えました。

ケースの加工や取付作業には多少時間がかかりますが、1台動作確認し完成すれば、あとは同じものを設計図通りにつくるだけです。それでも1台1時間程度で製作でき、大学内に設置するように3台の改良型完全ノータッチ式体温計を半日もかからずに製作することができました。2人は「設計図があるので製作は誰でも可能で、希望者には伝授したい」とのことでした。また、3Dプリンタを使って設置用のアダプタ台をオリジナルで製作しようかとも考えているようです。

今回の改良製作品の部品代は、市販の非接触型体温計2000円程度と距離センサスイッチ・ケース部品の数百円で済むというから、やはりそこは工学部の学生らしい考え。自分の工夫次第で、高価な市販品に負けない、同等のモノをつくることができることを証明してくれました。卒業研究で忙しい時期でありましたが、2人にとってはいい気分転換になったようです。