電子ロボット工学科

永野研究室

「神の手」を機械に。医療を支援するロボット技術。

永野研究室永野 佳孝 教授

キーワード手術支援/力触覚/手術ロボット

世のなかには「達人」と呼ばれる人々がいる。一流のシェフや演奏家、工芸家など、プロフェッショナルたちの高度な技は、ほかに代えがきかない。医師も、その一つだ。だれだって、「神の手」とも呼ばれる技を持つ医師に、自分の治療をしてもらいたい。電子制御とロボット技術が支援することで、多くの医師が「神の手」を持つようになれたら…。

脳梗塞やくも膜下出血など、脳動脈血管に発生した疾患は、カテーテルと呼ばれる細い導管を血管内に入れて、血管内部から治療する方法が取られるが、この治療は医師の「腕前」にかかっている。また、身体のなかの血管を確認するためX線透視下で施術されるため、医師やスタッフの職業被ばくの課題もある。X 線装置から離れたところからコントローラで操作できる医療支援ロボットは、この課題に応えるものだ。

血管を傷つけないようにロボットの操作力を力覚デバイスを通して医師にフィードバックする機能も備えている。そのほか、切開シミュレータや触診トレーニングマシンなど、医師の訓練を行う装置の研究開発も行っている。

naganoMain