教員インタビュー

Q. IoTとは?(IoTでできること)

A.

玄関の鍵や部屋の照明、エアコンから冷蔵庫など、ありとあらゆるものにコンピュータが内蔵され、それらがネットワークで接続されるとどうなるでしょう?玄関の鍵は自分で開け閉めせずに、自動で解錠・施錠されたり、照明も自動点灯だけではなくスマホで操作できたり、洗剤や牛乳が減ると自動で注文したり、と生活がより便利になります。
例えば、今話題のスマートスピーカーに話しかけると、朝起きる時間にアラームをセットしてくれたり、雨が降りそうな時は、傘を持っていくように教えてくれたり、まるで自分専用の秘書がいるかのように、生活をよりスマートにしてくれるでしょう。

Q. コース設置の目的は?

A.

IoTにより、我々の生活は非常にスマートに一変することは間違いありません。これからは、IoT機器の設計・開発が出来る技術者が急速に必要になってくるでしょう。その最先端技術に対応できるエンジニアの育成を日本でいち早く対応するために設置しました。

Q. コースの内容は?どんなことを学ぶ?(特徴など)

A.

昔から様々な機器にコンピュータは入っていますが、現在IoTと呼ばれているコンピュータは、もっと本格的なものです。また、IoT機器の場合、従来のように単にプログラムが組めれば作れるわけではなく、装置を動かす電子回路の知識、機械部品を設計する知識、ネットワークで他のコンピュータと通信させる知識など、様々な分野の知識が必要になります。
IoT・AIエンジニアリングコースでは、IoT機器やAIに使用する組込コンピュータのプログラミング、デジタル回路の設計、電子回路の設計、センサやアクチュエータの回路設計、そして3D CADを用いた機械設計や、3Dプリンタによる部品の製作まで、IoT・AI機器を設計するために必要となる全ての知識を学びます。
従来の機械科、情報科といった、専門分野に特化した学科では対応できないため、コース専門科目に加えて「機械システム工学科」、「電子ロボット工学科」、「情報メディア学科」の内容を横断して学べるのが特徴です。

Q. このコースで何を目指す?

A.

IoT技術者を高いレベルで育成するために、先ずは大学のキャンパスを実験場として、学生自らIoTシステムを提案、設計、製作し、スマートキャンパスを実際に稼働させることを目指します。皆さんの力で、世界最先端IoTスマートキャンパスを実現しましょう。

Q. 将来、社会でどう活かされますか?

A.

IoT・AIは一部の企業や工場で使われるものではなく、広く生活を、よりスマートにしてくれる新しい技術です。我々の周囲にある、ありとあらゆるものにコンピュータが搭載され、我々の生活は一変することでしょう。

Q. 実習設備はどんなものを?

A.

IoT・AI機器開発に最も使われているコンピュータとしてArduinoとRaspberry Pi,Jetsonを用いた実習環境が整備されています。1人1台で自由に使える体制を整えています。

Q. 産官学連携の実績は?

A.

皆さんも一度は使ったことがある乗換案内ソフトの開発で有名な㈱ジョルダンと共同研究を行っています。

Q. どんな学生を求めますか?

A.

やる気のある学生、また、新しいことにチャレンジする好奇心旺盛な学生を求めます。

Q. 高校生へメッセージを。

A.

10年前には、まさかほとんどの人がスマホを持ち歩くとは思っていなかったように、コンピュータは信じられないスピードで進化しています。これと同じように、将来は間違いなくIoT・AIの時代になります。最先端のシステム開発ができる技術を身につけ、日本のみならず、世界をリードするエンジニアを目指しましょう。

コース担当員

情報メディア学科 教授 宇野 新太郎

専門

情報通信ネットワーク、ITS、センサネットワーク、モバイルネットワーク、通信プロトコル

情報メディア学科 教授 宇野 新太郎

職歴、経歴

慶應義塾大学大学院 理工学研究科電気工学専攻博士後期課程修了 博士(工学)取得
東芝総合研究所
ノキア・ジャパン(株)リサーチセンタ シニアリサーチエンジニア
モトローラ(株)日本研究所 所長
Huawei Japanワイヤレス・マーケティング部 エグゼクティブ・スペシャリスト
金沢工業大学大学院 知的創造システム専攻客員教授
2011年 愛知工科大学 工学部情報メディア学科教授として着任
2017年 同大学 高度交通システム(ITS)研究所長に就任

研究内容

近距離無線やセンサーを用いた交差点安全支援の研究を行っています。交通事故で2番目に多いのが出会い頭事故であり、また、交通事故の約4割が中小規模の交差点で起きています。本研究では、近距離無線やセンサーを用いた中小規模交差点での出会い頭事故防止のため、路車間通信システムの研究を行っています。実証実験も愛知県、静岡県の自治体で実施し、計画。蒲郡市での様子は昨年2月にNHK名古屋、CBC放送、朝日新聞、中日新聞、東愛知新聞、東日新聞で紹介されました。また、「車対車」だけでなく、「車対自転車」、「車対歩行者」にも適用したいと考えています。研究開発は、4~5年後の実用化を目指し、愛知県や静岡県の企業様と一緒に進め、将来的には自動運転への適用やスマートフォン、IoT機能などの拡充も考えています。研究成果は国内はもとより、国際会議でも発表予定です。

好きなこと

ジョギング、ウォーキングやゴルフ、テニス、野球など体を動かすことが好きです。また、読書や映画鑑賞なども好きです。