自動車工業学科 加藤寛

青春18きっぷ&高速バス 長距離旅行記 北海道新幹線 開業直前編

自動車工業学科 助教 加藤 寛/KATO Hiroshi

2016年3月ぐらいにアップされていると思います。

2016年3月11日で、震災から5年が経ちます。まだまだ復興は進んでいないのが現状です。あらためて、震災を忘れず記憶を風化させないように。

「青春18きっぷ&高速バス 長距離旅行記」も今回で3回目となります。その他にもAUT FUNには載せていませんが色々と旅はしています。そして、今回は「北海道新幹線 開業直前 編」と言ったことで、「冬の北海道の旅」をしてきましたので報告します。基本的には前々回の夏の北海道編と同じ行程で北海道を目指しますが、冬ならではの行程です。

零日目

23:24 蒲郡駅

「ムーンライトながら」の停車は豊橋駅なので、「青春18きっぷ」の特性もあり、蒲郡―豊橋間は320円の切符を購入し移動。

1日目

00:18 豊橋駅

18きっぷで東海道線を夜行で移動するのに欠かせない「ムーンライトながら」です。アイマスク、耳栓、加湿マスクなど準備万端で東京駅を目指します。一か月前に購入できた指定席券520円です。

05:12 東京駅

乗換時間7分で山手線にて上野駅に移動です。上野までは4駅停車です。

05:46 上野駅

乗換時間26分で宇都宮行きに乗り換えです。トイレ休憩ができました。宇都宮までは22駅停車です。

07:37 宇都宮駅

乗換時間8分で黒磯行きに乗り換えです。黒磯までは10駅停車です。冬なのでまだ暗いですね。

08:39 黒磯駅

乗換時間11分で郡山行きに乗り換えです。郡山までは13駅停車です。ようやく明るくなりました。天気も上々です。

10:08 郡山駅

ここでは郡山行きの電車がそのまま福島行きとなり、乗り換えはありません。車内は結構込み合ってきました。福島まで10駅停車です。

11:00 福島駅

乗換時間6分で仙台行きシティラビット3号に乗り換えです。快速なので飛ばしていきます。しかし、車内は込み合っています。11駅停車で仙台到着となります。

12:16 仙台駅着

ここでようやく休憩となります。前回に続いて有名な「牛たん炭焼 利休」にて、「極定食」を頂きました。また、「マツコ・デラックス」さんで有名になった、「ずんだ茶寮」さんの「ずんだシェイク」を頂きました。共に駅ビルの三階にあります。

13:55 仙台駅

1時間39分の休憩をはさみ小牛田(こごた)行きに乗り換えです。小牛田までは11駅停車です。

14:51 小牛田駅

乗換時間12分で一ノ関行きに乗り換えです。一ノ関までは10駅停車です。写真の方向幕は折り返しのため、まだ一ノ関ではなく小牛田となっています。

15:46 一ノ関駅

乗換時間7分で盛岡行きに乗り換えです。盛岡までは19駅停車です。まだ、雪はありません。

17:16 森岡駅着

盛岡駅の少し前から雪が降り始め、盛岡駅到着時には写真のような状態でした。上の写真と同じ電車です。

17:50 森岡駅西口 23番のりば

前回同様、盛岡駅でJRは普通区間が途切れてしまうので、青森駅直行の高速バス「あすなろ号」で一路青森駅を目指します。
ちなみに、あすなろ号は片道3300円で、他の鉄道会社を乗り継ぐと、時間とお金がかかるので時間帯さえ合えば有効な手段だと思います。

ここでまたしてもトラブル発生!

今年は暖冬で雪が少なかったのですが、この日は大雪となり高速で事故が発生し、一部区間通行止めとなっていました。(写真はSA停車時)途中で解除となることを期待しましたが、結 局解除されず、予定より一時間延着となりました。

20:50 青森駅着

延着とはなりましたが、大雪の中一般道の山道を走ったり、高速道路を普通に走る(むしろ早いぐらい)東北のプロドライバーの運転技術に感動しました。

2日目

08:05 青森駅

二日目も昨日からの雪が降り続き、蟹田行きの電車がすっぽりと雪に覆われていました。蟹田まで10駅停車です。

8:51 蟹田駅

津軽海峡は普通電車が走っていないので、「青春18きっぷ」の特例でこの区間、特急に乗り換えです。木古内までノンストップです。

実は今回の18きっぷの旅で、北海道を目指した目的として、「青春18きっぷ」のみで北海道へ渡るのが、この冬で最後となるからです。
 表題にあるように、2016年3月26日(土曜日)、北海道新幹線が開業を迎えます。そのため、青函トンネルは新幹線専用(貨物は通りますが)となり、在来線で行くことができなくなります。
そのため、今後は「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」が必要となり、片道2300円で、「北海道新幹線奥津軽いまべつ~木古内間の普通車の空いている席、及び道南いさりび鉄道線木古内~五稜郭間の普通列車が1枚につき片道1回のみ(JR HPより)」となり、別料金が発生し、18きっぷだけでは北海道へ渡れなくなるのです。しかし、以前から北海道新幹線が開業するとまったく特例が無くなり、普通に新幹線で北海道へ渡らなければならなくなると考えられていたので、オプション券はありがたいです。

09:46 木古内駅

北海道新幹線の北海道側最初の駅が木古内駅となります。2010年の夏に訪れた時には、一部高架橋を作り始めたぐらいだったので、駅舎もでき、開業に向けた準備が着々と進んでいました。

10:26 木古内駅(バスターミナル)

木古内駅から次の普通列車で移動となると、12:28発まで待たなくてはならないので、前回同様、「函館バス」の路線バスにて函館駅を目指します。木古内駅―函館駅間は800円です。

木古内から函館までは一面銀世界で、道路はどこまで行っても圧雪路で、微妙に滑りながら各停留所を停まって行くのを、運転席の真後ろから拝見させていただきました。北海道のプロ ドライバーの運転技術に感動しました。(こちらでは当たり前の事かもしれませんが…)

12:00 函館駅(バスターミナル)着

今回の旅のもう一つの目的として、北海道スキーがあります。
3日目を一日中スキーに充てる予定なので、2日目の午後は、お土産を見たり、函館朝市で食事をして、函館駅周辺を散策します。

3日目

08:18 函館駅

この日は函館から電車で行けるスキー場の「函館七飯スノーパーク」へ向かいます。大沼駅から無料シャトルバスが出ているので、大沼駅に向かいます。
7駅停車です。短距離の往復なので、3日目は18きっぷを使わず、片道540円でした。

09:00 大沼駅

途中の駅からはスノーボードを持った中高生が乗車し、同じようにスキー場に向かいました。こちらでは電車でスキーが当たり前なんですね。
大沼駅の駅舎には大きなツララが出来ていました。

09:20 函館七飯スノーパーク着

地元の人も今年は雪が少ないと言っていた通り、残念ながらペア・リフト一本しか営業していませんでした。
スキーは「手ぶらパック」を前日に予約し、板、ストック、ブーツ、ウェアをレンタルでき、文字通り、手ぶらでスキーをすることが出来ます。(帽子、ゴーグル、手袋は衛生上各自で用意)天候は雪が降ったり、晴れたりを繰り返し、何とか滑ることができましたが、雪質は残念ながらパウダースノーとは程遠く、北海道スキーを堪能することは出来ませんでした。機会があればリベンジしたいと思います。
写真はスキー場から見える、北海道駒ケ岳です。

15:36 大沼駅

少々早めに切り上げ、渡島大野へ向かいます。途中、車窓から大沼が見えましたが、写真のように完全凍結していました。渡島大野までは2駅停車です。

15:46 渡島大野(おしまおおの)駅着

実はこの渡島大野駅は、北海道新幹線開業時の終着駅、「新函館北斗駅」となります。

現在の渡島大野駅は無人駅で、色々見て回りましたが、まだ閑散としていました。
開業後は、在来線への乗り換えで、函館方面には新幹線アクセス列車「はこだてライナー」快速で函館駅まで17分、札幌方面には特急でさらに約3時間30分で札幌駅となります。
工事の方が開業に向けて作業をされていました。

17:12 渡島大野駅

函館までは5駅停車です。

17:39 函館着

疲れもあり、早々に宿に向かいます。

4日目

06:52 函館駅

再び18きっぷで折り返しの旅が始まります。木古内までは12駅。電車は一両編成です。
早朝でもあったので真っ暗でした。

08:03 木古内駅

乗換時間9分で特急スーパー白鳥14号に乗車です。
蟹田までノンストップです。

北海道新幹線の開業により、特急「スーパー白鳥」、「白鳥」は運転取りやめとなります。

下側の写真は車内から反対側の線路を写しましたが、左側の線路が二本あるのが分かるかと思います。
現行の在来線の外側に、新幹線専用の線路が追加されたのです。

蟹田までの間に、青森側の新駅「奥津軽いまべつ駅」が見えました。
開業後は「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」で、「奥津軽いまべつ駅」から新幹線に乗れますが、接続駅として在来線の「津軽二股駅」があります。蟹田から三駅先です。

08:57 蟹田駅

乗換時間7分で青森行きに乗り換えです。青森までは10駅停車です。雪は青森側の方が降っていたようです。

10:34 青森駅(青い森鉄道)

乗換時間49分で八戸行きに乗り換えです。青森からは18きっぷの特例で乗れる、「青い 森鉄道」にて、八戸へ向かいます。あくまでも特例措置なので、途中下車は出来ません。また、残念ながら、高速バスは時間が合いません。八戸までは20駅停車です。

12:16 八戸駅

乗換時間11分で東京行き新幹線「はやぶさ」に乗り換えで盛岡に向かいます。当然、18きっぷは使えません。青森―盛岡間は18きっぷの難所で、色々方法はありますが、今回は時間の関係でワープしました。盛岡まではノンストップで、新幹線特定特急券(立席)八戸―盛岡3500円で した。当たり前ですが、めちゃめちゃ早い!

12:45 盛岡着

岡駅では八戸から乗ってきた、新青森発のE5系「はやぶさ」と秋田から来たE6系「こまち」が連結します。大勢のギャラリーが見に来ていました。

13:08 盛岡駅

乗換時間23分で一ノ関行きに乗り換えです。一ノ関までは19駅停車です。もう、ほとんど雪は無くなりました。

ここでまたまたトラブル発生!

この電車が走行中、床下から異音がしたため、緊急停車し確認作業があり、その場で30分ほど足止めとなりました。今日の宿を予約していたので、予定外のワープが発生し、一ノ関から仙台まで新幹線となりました。

15:47 一ノ関駅(新幹線)

東北新幹線「やまびこ52号」で、仙台にワープです。乗車券・新幹線自由席特急券で3500円の出費となりました。

17:01 仙台駅

仙台で小休止をし、福島へ向かいます。福島までは19駅停車です。

18:50 福島駅

乗換時間28分で黒磯行きに乗り換えです。黒磯までは23駅停車です。

20:52 黒磯駅

乗換時間7分で宇都宮行きに乗り換えです。宇都宮までは10駅停車です。

21:44 宇都宮駅着

餃子を購入して、宿へ。

5日目

05:57 宇都宮駅

せっかく宇都宮へ来たので、日光線で日光に向かいます。日光までは6駅停車です。結構スピードを出します。

06:39 日光駅着

JR日光駅は1912年(大正元年)に建てられた歴史ある建物で、貴賓室もありました。

06:52 JR日光駅(東武バス)

バスにて神橋(しんきょう)に向かいます。

丁度日が昇り、山が赤く染まって綺麗でした。

神橋からしばらく登ると、世界遺産「日光の社寺」である「日光東照宮」につきました。早朝で拝観時間の8時前でもあり、ほとんど人はいません。拝観時間となり、この日の一番で「奥宮」へ向かいます。

日光東照宮は、徳川初代将軍徳川家康公を御祭神におまつりした神社です。家康公は三河国 岡崎城(愛知県岡崎市)でご誕生になり、江戸時代260年間にわたる平和と文化の礎を築き、近代日本の発展に多大な貢献をされました。(日光東照宮HPより抜粋)
右の写真は「奥宮御宝塔」で、御祭神家康公の神柩をおさめた宝塔です。

その他「五重塔(重文)」、「陽明門(国宝)」、「唐門(国宝)」、「眠り猫(国宝)」、「新厩舎・三猿(重文)」等有名なものばかりです。
写真は「眠り猫(国宝)」です。

特に2013年から約6年間で平成の大修理として、陽明門の修理を行っていますが、壁面から215年ぶりに松と鶴の絵が出現し、この修理期間だけ公開されていました。

本学は岡崎市や幸田町と近く、徳川家康公にゆかりのある、お寺・神社・史跡・伝説の地・関係者の墓地などたくさんあり、この年に訪問できたことは良かったです。
帰りはJR日光駅まで歩きました。下りなので、苦になりませんよ。途中コンビニで「起き猫(国産)」と遭遇しました。(笑) 柄がよく似ていますね。

10:06 日光駅

宇都宮までは6駅停車です。ホテルのチェックアウトが11時だったので、手ぶらで観光ができました。

11:36 宇都宮駅

この日は都内で人と待ち合わせ、名古屋まで一緒に帰る予定なので大崎へ向かいます。大崎までは16駅停車です。

都内までの移動で、18きっぷでも乗れるグリーン車に乗りました。
写真のように「普通列車グリーン券」780円を購入しなければいけませんが、ロングシートに比べれば、二階建車両の二階でもあり、見晴らしも良く、格段に快適に移動できました。
栃木名物の「レモン牛乳」も頂きました。

23:00 東京駅(八重洲南口)

無事合流し、都内でイベントや月島もんじゃなどを堪能し、いよいよ名古屋へ向かいます。
帰りも18きっぷで「ムーライトながら」で帰りたかったのですが、残念ながらプラチナチケットで取ることができず、夜行バスで帰ります。
東京駅のバスターミナルが綺麗になっていました。

6日目

06:09 名古屋駅(新幹線口)着

夜行バスは、ジェイアール東海バスの「ドリームなごや1号」で、三菱ふそうトラック・バス株式会社の「エアロキング」でした。
この「エアロキング」は唯一の国産二階建バスで、道路運送車両法の道路運送の保安基準で定められている、長さ12メートル、幅2.5メートル、高さ3.8メートルのギリギリの規格で作られていて、学生にもよく例えとして話しています。しかし、残念ながら排ガスの関係で生産中止となっていて、現存している車両のみとなっています。中にはファンがいて、個人所有している人もいるようです。

いかがでしたか?

自動車短期大学は自動車専門学校に比べ、時間的な余裕があり、皆さんもこれを参考に、長い休みを利用して、「自分で計画し自分で行動」して、もっと多くの出会いをしてもらいたいと思います。